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新時代のホスピタリティとは? 介護の2025年問題と2040年問題
統計によると、2025年に43万人、2040年に79万人の介護職員が足りなくなることが予想され、それぞれ2025年問題、2040年問題と呼ばれています。その背景にあるのが後期高齢者人口の急増と介護業界における慢性的な人材不足ですが、深刻化が懸念される人材不足のソリューションとして期待されているのがICT、AI、RPAなどのデジタル技術です。これらの技術の介護現場への導入について解説するとともに、介護者の負担を軽減するICTソリューションの事例として、アイホンのVi-nurse(ビーナース)の活用例をご紹介します。
2025年問題と2040年問題に向けてのソリューションは?
日本では、2025年にはおよそ800万人の団塊の世代が、2040年にはその子ども世代である団塊ジュニア世代が、75歳以上の後期高齢者になります。高齢化比率は2025年には約30%、2040年には35%と急速に高まり、介護を必要とする高齢者が急増することが予想されています。これに対し介護業界ではより一層深刻な人材不足が懸念されることから、介護の2025年問題と2040年問題と呼ばれ今後どうサービスの質を維持し良質なホスピタリティを提供していけるかが、介護事業者にとって避けて通れない課題になります。そこで、そのソリューションとして注目されているのが、ICT、AI、RPAなどのデジタル技術の導入です。
介護の仕事は介助や見守りなど、マンパワーに頼らざるをえない業務が多い一方で、介護記録の作成など事務的なバックオフィス作業にも意外と多くの時間が使われています。
多様な業務・作業が混在する介護現場にデジタル技術を導入することで、こうした見守り業務やバックオフィスのサポートが可能になると考えられます。これにより、介護スタッフの負担を軽減できますし、その分のスタッフの時間と労力をより付加価値の高い対人的なサービスに集約することができれば、業務の効率化が期待できるでしょう。業務効率化は介護の質向上にもつながります。
ICT、AI、RPAとは? 介護現場でどう使えるの?
ICT、AI、RPAとはどのようなものか、また、介護現場にどう活用できるのか説明しましょう。
・ICT(Information and Communication Technology)
日本語では情報通信技術といい、情報技術(IT=Information Technology)を使って人やものをつなぐ技術のことです。例えば、これまで手で記入していた書類をパソコンで作成することがIT化で、この書類データをネットなどを介して社内や取引先と共有することがICT化になります。介護現場では、スタッフの勤怠管理や利用者情報の管理、介護記録の作成・管理などにICTツールを活用できます。これらの情報記録・管理作業を一元的に集約し効率化できるツールは一般に介護支援ソフトと呼ばれ、さまざまな製品が開発されています。
・AI(Artificial Intelligence)
人工知能のことで、人間の知的活動のプロセスをコンピュータに行わせる技術。AIは大量のデータをもとに学習し考え判断することができます。ITやICTがデジタルの枠組みであるのに対し、AIはそこに組み込まれるプログラム技術です。IT化は既存の仕組みを変えてコスト削減などを目指すのに対し、AI化は新たな価値の創造を目指すものです。さまざまなIT機器にAIを搭載することで、大量のデータを活用し、利用者の行動のモニタリングやケアプランの作成ができるシステムや製品が介護現場向けに開発されています。
・RPA(Robotic Process Automation)
人間がPCで行うキーボードやマウス操作の過程を記憶し実行することで、事務作業を自動化できるソフトウェアロボット技術。ミスなく高速で作業できるので、従来の事務的業務を大幅に効率化でき、人的リソースを付加価値の高い業務に集約させられます。介護現場では、ICTによる介護ソフトとの併用でPCを使う事務作業の多くを自動化できます。例えば、介護記録とスケジュール管理のひもづけ、訪問介護の予定日時のメールの利用者とスタッフへの配信、請求書の作成などが自動で行えるようになります。
新時代にはナースコールもICTやAI、RPAとの連携を
このように、ICTやAI、RPAはこれからの時代の介護現場の有力なサポートになることがわかります。こうしたツールの導入の検討にあたって、ご紹介したいのがアイホンのVi-nurse(ビーナース)です。
Vi-nurseはスマホや見守りシステムと柔軟に連動できる多機能型ナースコールシステム。ナースコール履歴と介護支援ソフトとの連携や人の起き上がりや離床を検知する見守りカメラなどとの連携が可能です。介護支援ソフトとの連携では呼び出し記録の入力の負担が減らせます。見守りカメラとの連携では、利用者の転倒などの異常検知からスタッフのスマホへの呼び出しまでを自動化でき、見守り業務の効率アップが期待できます。
Vi-nurseに多様な業務支援ツールやデバイス(機器)を連携させることで、介護業務全般の効率化を目指せます。
現場の実情にあわせたデジタル技術の活用を
2025年、2040年に向け介護事業者がサービスの質を維持し、新時代によりよいホスピタリティを提供していくには、ICTやAI、RPAといったデジタルの力を活用することが不可欠といえます。ただし、せっかくこうした技術を導入するなら、最大限に業務効率化を目指したいもの。
そのためには、現場の業務内容と実情にあわせたシステムの構築とツールの選択が欠かせません。そこで、検討したいのが、多機能型ナースコールシステムVi-nurseです。Vi-nurseなら、多様なツールと連動でき、ナースコールを中心にそれぞれの事業所の業務内容にあわせたシステムが構築が可能です。