スパみたいな介護施設?いま注目の高齢者向けアロマとは?

癒しの効果が認められ、今ではいろいろな分野で取り入れられているアロマセラピー。実は今、医療介護の分野でもアロマセラピーが注目されています。

特に介護現場では、日常生活に刺激を与えられ、利用者から好評であることから、積極的に用いられます。今回は、介護施設で実際に行われているアロマセラピーの手法をピックアップしていきますのでぜひ参考にしてみてください。

手軽にできる!アロマを使用した芳香浴

最も手軽にできるアロマセラピーがお部屋にやさしい香りを充満させる芳香浴。簡単にできる手法をご紹介します。

  • 加湿器やディフューザーを利用すると便利

加湿器やディフューザーにアロマオイルを混ぜる方法は簡便であり、多くの施設で取り入れられているやり方です。施設でアロマオイルとディフューザーのセットを購入して利用することが多いようです。

  • 一般棟では身近なもので手軽に芳香浴

介護施設の一般棟など、使用するものに制限がない場所では、ガーゼやティッシュにアロマオイルを1滴落とし、利用者さんの床頭台に置くという方法があります。施設にあるもので手軽にでき、すぐに交換ができるため衛生的でもあります。

ほかにも、熱めのお湯にアロマオイルを2~3滴落として置いておくという方法もありますが、やけどなどの危険もあるため、置く場所については十分検討することが必要でしょう。

  • 認知症専用棟では物を使わず芳香浴

なるべく居住スペースに物を置きたくない認知症専用棟では、枕カバーなどのリネン類にアロマオイルを1滴落とすという方法があります。

例えば、枕カバーへラベンダーのアロマオイルを落とすと、安眠効果が期待できます。

アロマオイルの香りで足浴を

介護現場の業務として行われることが多い足浴も、お湯にアロマオイルを加えると立派なアロマセラピーになります。ただし、安全に使用するためにはいくつか注意点があります。

足浴にアロマオイルを入れるときの注意点

  • アロマオイルの量はたっぷりの湯に1~2滴程度

アロマオイルを多く入れてしまうと、オイル特有のぬるぬる感で不快な思いをさせてしまううえに皮膚トラブルの原因になります。湯に入れた時に蒸発する香りを楽しむ心づもりで、アロマオイルの量は少なめにしましょう。

  • 傷がある際には使用しない

傷口からアロマオイルが入ると皮膚トラブルの原因になります。また、アロマオイルによっては体調不良へダイレクトにつながる場合も。皮膚状態を確認してから使用しましょう。

高齢者から人気の高いアロマハンドマッサージ

アロマハンドマッサージは近年特に介護業界から注目されており、施設を訪問するボランティアも増えています。

そこで、アロマハンドマッサージが高齢者にどのような効果をもたらすのか、チェックしてみましょう。

  • 手からの刺激で脳を活性化

手には脳へとつながる神経細胞や、臓器へ作用するツボと呼ばれる部分が多数集まっています。したがって、ハンドマッサージをすることは、手だけではなく脳や臓器への刺激にもなります。

  • 肌に触れることとアロマオイルの作用で、心が安らぐ

肌に触れることで脳内にはオキシトシンが分泌されます。オキシトシンとアロマオイルの効果によって神経疲労が緩和されて心が安らぎます。このオキシトシンはマッサージをしている自分にも分泌されますよ。

  • 血液、リンパ液の循環を促進

マッサージをすることで不要な老廃物や水分を除去することができます。これらは滞留すると浮腫の原因となります。また、乳酸や二酸化炭素などの老廃物はコリや痛みの原因にもなります。

アロマセラピーは決して難しいものではない!

アロマを取り入れることを医療、介護業界は推奨している一方、現場で働く施設関係者には「コストがかかる」「管理できる人がいない」「アロマを使用したことによって利用者にもしものことがあったらどうするのか」と懸念する人が多いのが現状です。しかし、実際に使用し利用者さんが満足する様子や心身の回復過程を目の当たりにすれば、これらの懸念材料は払拭されるはずです。

少しのポイントを押さえておくだけで、利用者さんへの負担なく実施できるアロマセラピー、ぜひ取り入れてみてください。

介護の業務改善事例については、こちらでも紹介しています。
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参考:

 

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